徐福研究

2019/03/31   「徐福縁たより」2019年3月29日逵 志保

posted by horuhoru at 登録日時 2019-3-30 1:34

「徐福縁たより」2019年3月29日逵 志保

 まもなく3月も終わり、桜の開花があちこちで伝えられています。3月は日本の徐福の講演会やシンポジウムが重なりました。 まずは私の講演の報告から。

2019年3月16日 菰野町よもやま歴史教室 
逵志保「いまに生きる中韓日の徐福伝説-熊野市波田須を手がかりに-」(三重県菰野町)


 菰野町よもやま歴史教室で講演「いまに生きる中韓日の徐福伝説-熊野市波田須を手がかりに-」(三重県菰野町)をおこないました。菰野町よもやま歴史教室は1996年10月から地道に講演会を20年以上続けている歴史ある会だそうで、私は238回目の講演でした。依頼をいただいたときに「平成最後の」とおっしゃっていましたが、毎月だったらまだ4月は平成なのにと思っていたのですが、4月はないそうなので、本当に平成最後になりました。
 登壇したときに感激したことがありました。それは私のパソコンの脇に天台烏薬が花瓶に挿して置かれていたことです。プロジェクターの具合を確認するために、まだ参加者が入る前に会場に入ったときにはなかったのです。参加者のおひとりが持参くださったということでした。天台烏薬とは徐福が探した不死薬として熊野地方で伝わるものです。1978年に小平氏が来日したとき、彼が「蓬莱の国に不死薬を求めにきた」と発言したことに合わせて、新宮がこの天台烏薬を土産に持たせたということです。講演のテーマに合わせてこんなはからいをしてくださることに本当に嬉しくなりました。 
 後日、会場アンケートの結果が送られてきました。107名の参加があり、83名もの方がアンケートの応えてくださっていました。このアンケート回収率からもわかりますが、「徐福伝説は知らなかったが、話を聞いて興味が湧きました。良かったです」「国家間の政治トラブルを文化が助ける例ですね。文化交流の大切さを改めて感じました」というような感想が多く、お話する機会をいただいて本当に良かったと思いました。また、熊野市はわざわざ徐福のパンフレットや波田須のマップを持って駆けつけてくださいました。みなさんありがとうございました。
順番がおかしくなってしまいましたが、3月はいくつもの徐福のイベントがありました。




2019年3月1日 
徐福講演会 赤崎敏男「韓国の徐福伝承について」(和歌山県新宮市)


 赤崎さんは2000年の福岡県八女市の徐福伝説の調査以来お世話になっていて、出会ってもう20年近くなります退職後に韓国留学を実現し、考古学の立場から徐福伝説研究に取り組んでいらっしゃいます。今回、韓国の徐福伝承というかたちでその全体像を見せてくださったのは意義あることでした。




2019年3月17日 「徐福東渡のナゾに迫る〜DNA研究から見た渡来系弥生人〜」学術シンポジウム(佐賀県佐賀市)

 佐賀県徐福会は吉野ケ里遺跡発見に関わるメンバーが支えていることから、古人骨のDNA研究の国内第一人者の国立科学博物館副館長・篠田謙一さんを迎え、高島忠平さん、七田忠昭さんという、こちらも長く徐福研究でお世話になっているおふたりが登壇しました。





2019年3月5日〜20日 
筑紫野市天山ふれあい会「徐福文化全国巡回パネル展」・徐福文化講演会(福岡県筑紫野市)


 筑紫野市生涯学習センターにて、日本徐福協会が企画した徐福文化全国巡回パネル展がおこなわれ、初日の5日には徐福文化講演会がおこなわれたそうです。
講演内容 天山ふれあいかい会長・井上元生「天山「童男丱女岩」」
     八女徐福会副会長・赤崎敏男「徐福を語る(徐福文化の世界無形文化遺産登録をめざして)」




 さて、4月です。
 いちき串木野市では第18回徐福花冠祭が(4月13日(土)前夜祭、14日(日)本祭)が開催されます。田中星児ミニコンサート(いちき串木野観光大使)もおこなわれるようですから、ぜひ一度おでかけください。詳しくはいちき串木野市HPを御覧ください。

 GWには中国の琅琊暨徐福研究会と蘇州市徐福研究会から招聘いただき、最新の徐福の現場を見てきます。日本だけではない、徐福の盛り上がりをご報告できるよう、しっかり見てきたいと思います。

2019年3月29日記